2010-05-06 15:02:09 | MAトラスト株式会社 浅野真社長日記
もう何年前になるでしょうか「朗読者」という書名で翻訳本が出版されたときに
読みましたが、印象深い作品だったので映画を見ようとDVDを借りて「愛を読むひと」
を見ました。
あらすじは、次の通りです。
舞台は、第二次政界大戦後のドイツ。主人公の15歳のミヒャエルは、気分が悪かった
自分を偶然助けてくれた21歳も年上の女性ハンナと知り合う。
猩紅熱にかかったミヒャエルは、回復後に毎日のように彼女のアパートに通い、
いつしか彼女と男女の関係になる。15歳の少年にとってはあまりに官能的で
魅力的な女性であった。
ハンナはミヒャエルが本を沢山読むことを知り、本の朗読を頼むようになる。
ミヒャエルは、『オデッセイア』『犬を連れた奥さん』『タンタンの冒険旅行』と
いった作品を朗読してあげた。ひと夏の経験だった。
だがある日、ハンナは働いていた市鉄での働きぶりを評価され、事務職への
昇進を言い渡され、その日を機に、ハンナはミヒャエルの前から忽然と姿を
消してしまう。
理由がわからないままミヒャエルは一人残されてしまった。淋しさがこみ
上げてくる日々を送った。
それから数年が経ち、ミヒャエルはハイデルベルク大学の法科習生としてナチスの
戦犯の裁判を傍聴することになる。そして、そこで被告席にハンナの姿を見つけるの
だった。
ハンナの罪状は、ユダヤ人収容所の看守でありナチスに加担したこと、収容所が火災に
なったときに鍵を開けて捕虜を助けなかったことなどであった。
その証拠書類として、看守の報告書があった。そこには、看守全員のサインがあった。
ハンナと同じ罪で裁かれる他の数名の女性たちは自らの罪を軽くしようとして、
責任者はハンナであり、ハンナが作成した文書に全員がサインをさせられたというので
ある。
裁判官が、真偽の程を確認すべくハンナに筆跡鑑定に応じるように促すが、ハンナは
それを拒み、自分が作成したと認めてしまう。結果的に、他の女性たちは軽い刑で済むが、
ハンナには無期懲役が下る。
ミヒャエルは、目に涙を貯め、ハンナが文盲であったことを知る。何故、15歳のときに
本を読んで欲しいとお願いしてきたのかの理由が分かった。
ハンナは、文盲であることを証言しなかった。つまり、報告書は自分で作る能力がない
ことを証言しなかった。
なぜ、ハンナはそれを言わなかったのか。文盲であることを知られるのが、何よりも
恥ずかしかったのだ。
それから長い年月が経ち、ミヒャエルは、裁判官となり、家庭を持ち子供が出来て平穏な
家庭生活を送っていた。しかし、検事である妻とは離婚をすることになる。
離婚後、ミヒャエルは、思い出したように本の朗読をテープに入れて服役中のハンナに
送るようになる。
ハンナは、ミヒャエルから届いたテープを大変喜び何度も何度もテープを聞いて、字を覚え
ようと必死に努力する。
そしてハンナはミヒャエルに手紙まで出せるようになる。そして読書もできるようになる。
ハンナが収監されてから20年以上が経ち、減刑によってハンナは釈放されることとなる。
刑務所から身元引受人がいないことを伝えられると、ミヒャエルは、ハンナの身元引受人に
なることを決心し、再会する。15歳の時以来であった。
ハンナは手を伸ばし、ミヒャエルも手を添える。2人の間に流れた長い月日は、時が止まったかのようであった。
しかし、釈放前にハンナは自室で自殺をしてしまう。ハンナの残した遺言には、資産を
ユダヤ人被害者に渡してほしいというものであった。ミヒャエルは、遺言通りそのお金を
手渡しに行く。
それから、ミヒャエルは、ハンナの墓に娘とともに行って、「あれは15歳の時のだった・・・」と娘に語りかけるところでこの映画は終わりました。
ミヒャエルの年代設定は40代で僕も同じ年代ですから、自分のことに引き戻して考えてみると、複雑な思いに駆られる深い内容の映画でした。
かつて愛した人が戦争犯罪人であったとしたら、自分ならどういう態度を取っただろうか?
文盲であることを知られることを恥ずかしく思う。何故、ミヒャエルは、彼女を救おうと
しなかったのか?ハンナの尊厳と自由をミヒャエルは守りたかったのか?自分だったら
どうしただろうか?
無知であったことを理由に戦争責任から逃げなかったハンナの姿勢はどう捉えるべき
なのか?
など、問いかけの多い作品でした。
印象に残ったのは、主演のケイト・ウィンスレッド(1975年生まれで今年34歳)の
演技力と美しさでした。この映画で昨年アカデミー賞の主演女優賞を受賞しましたが
頷けます。
タイタニックに出演したとき彼女は22歳。あれから12年。いい女優です。
http://ma-trust.jp/
読みましたが、印象深い作品だったので映画を見ようとDVDを借りて「愛を読むひと」
を見ました。
あらすじは、次の通りです。
舞台は、第二次政界大戦後のドイツ。主人公の15歳のミヒャエルは、気分が悪かった
自分を偶然助けてくれた21歳も年上の女性ハンナと知り合う。
猩紅熱にかかったミヒャエルは、回復後に毎日のように彼女のアパートに通い、
いつしか彼女と男女の関係になる。15歳の少年にとってはあまりに官能的で
魅力的な女性であった。
ハンナはミヒャエルが本を沢山読むことを知り、本の朗読を頼むようになる。
ミヒャエルは、『オデッセイア』『犬を連れた奥さん』『タンタンの冒険旅行』と
いった作品を朗読してあげた。ひと夏の経験だった。
だがある日、ハンナは働いていた市鉄での働きぶりを評価され、事務職への
昇進を言い渡され、その日を機に、ハンナはミヒャエルの前から忽然と姿を
消してしまう。
理由がわからないままミヒャエルは一人残されてしまった。淋しさがこみ
上げてくる日々を送った。
それから数年が経ち、ミヒャエルはハイデルベルク大学の法科習生としてナチスの
戦犯の裁判を傍聴することになる。そして、そこで被告席にハンナの姿を見つけるの
だった。
ハンナの罪状は、ユダヤ人収容所の看守でありナチスに加担したこと、収容所が火災に
なったときに鍵を開けて捕虜を助けなかったことなどであった。
その証拠書類として、看守の報告書があった。そこには、看守全員のサインがあった。
ハンナと同じ罪で裁かれる他の数名の女性たちは自らの罪を軽くしようとして、
責任者はハンナであり、ハンナが作成した文書に全員がサインをさせられたというので
ある。
裁判官が、真偽の程を確認すべくハンナに筆跡鑑定に応じるように促すが、ハンナは
それを拒み、自分が作成したと認めてしまう。結果的に、他の女性たちは軽い刑で済むが、
ハンナには無期懲役が下る。
ミヒャエルは、目に涙を貯め、ハンナが文盲であったことを知る。何故、15歳のときに
本を読んで欲しいとお願いしてきたのかの理由が分かった。
ハンナは、文盲であることを証言しなかった。つまり、報告書は自分で作る能力がない
ことを証言しなかった。
なぜ、ハンナはそれを言わなかったのか。文盲であることを知られるのが、何よりも
恥ずかしかったのだ。
それから長い年月が経ち、ミヒャエルは、裁判官となり、家庭を持ち子供が出来て平穏な
家庭生活を送っていた。しかし、検事である妻とは離婚をすることになる。
離婚後、ミヒャエルは、思い出したように本の朗読をテープに入れて服役中のハンナに
送るようになる。
ハンナは、ミヒャエルから届いたテープを大変喜び何度も何度もテープを聞いて、字を覚え
ようと必死に努力する。
そしてハンナはミヒャエルに手紙まで出せるようになる。そして読書もできるようになる。
ハンナが収監されてから20年以上が経ち、減刑によってハンナは釈放されることとなる。
刑務所から身元引受人がいないことを伝えられると、ミヒャエルは、ハンナの身元引受人に
なることを決心し、再会する。15歳の時以来であった。
ハンナは手を伸ばし、ミヒャエルも手を添える。2人の間に流れた長い月日は、時が止まったかのようであった。
しかし、釈放前にハンナは自室で自殺をしてしまう。ハンナの残した遺言には、資産を
ユダヤ人被害者に渡してほしいというものであった。ミヒャエルは、遺言通りそのお金を
手渡しに行く。
それから、ミヒャエルは、ハンナの墓に娘とともに行って、「あれは15歳の時のだった・・・」と娘に語りかけるところでこの映画は終わりました。
ミヒャエルの年代設定は40代で僕も同じ年代ですから、自分のことに引き戻して考えてみると、複雑な思いに駆られる深い内容の映画でした。
かつて愛した人が戦争犯罪人であったとしたら、自分ならどういう態度を取っただろうか?
文盲であることを知られることを恥ずかしく思う。何故、ミヒャエルは、彼女を救おうと
しなかったのか?ハンナの尊厳と自由をミヒャエルは守りたかったのか?自分だったら
どうしただろうか?
無知であったことを理由に戦争責任から逃げなかったハンナの姿勢はどう捉えるべき
なのか?
など、問いかけの多い作品でした。
印象に残ったのは、主演のケイト・ウィンスレッド(1975年生まれで今年34歳)の
演技力と美しさでした。この映画で昨年アカデミー賞の主演女優賞を受賞しましたが
頷けます。
タイタニックに出演したとき彼女は22歳。あれから12年。いい女優です。
http://ma-trust.jp/
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